問題を見るのではなく原因を想像する力を持てば人はやさしくなる

問題を見るのではなく

原因を想像する力を持てば

人はやさしくなる

≪Photo&Word&calligraphy:Masatoshi Kusakari≫

「ちょっとそれやっておいてよ!」っていきなりきつく言われたら。
「なんだその言い方は!」とか言って喧嘩になったりする。

だけどね。

言ったこと。その言い方が問題じゃなくてね。

 

問題には必ず原因がある。

 


そして、問題を見るんじゃなくて、原因を想像する力を持つと。人はきっとやさしくなれると思うんだ。

例えば。この例でも。

すぐ問題と捉えて、反応するのではなく。

「んっ!?どうして急にそんなこと言うのかな?」と原因を自分で想像してみることをしてみる。

答えはわからないけど、仮説でいいから自分で考えてみる。

「あっ!そっか!子供がずっと風邪で保育園休んでて、火事に育児に疲れが溜まっているんだな!」

これは仮説だからあってるかわからない。だけど、そうやってもし思えたとしたら…。

「なんだその言い方はっ!!」ってことばはきっと自分の口からは出ないよね。

 

僕らは学校で、問題を認識する力やそれを解く力ばかりを習ってきているけど。

 

想像する力
感じる力
察する力

 

これらの力が実はとても大事なんだと思うんだ。

 

僕はお米を毎年自分で作っているけど、今年は田んにイノシシとシカが入り、収穫前にお米を2/3ほど食べられてしまった。

見れば見るほど怒りが湧いてきた。

「せっかくがんばって作ったのに。くっそー!!!!」

でも。

その晚寝る時にふと考えた。イノシシとシカがわざわざ危険を犯して里に下りてお米を食べる原因は?

山にエサがないから。そしてその原因は?

建材になると先輩達が山に針葉樹を植えて、それを僕ら世代が手入れしてないから、木の実や果物が山からなくなってしまったから。その原因は?

僕らが成長や楽、便利、快適を追い求めて次の世代を考えず『いまよかれ」で生きてしまっているから。

と考えてみると。。

あっ!原因は自分にもある。しょうがないね。

ってことになって。

 

許す気持ちになった

 

想像する力を使うと、人は許すことに行き着くのかもしれない

 

夫のあの一言に、自分のあの一言を返したら、また夫の一言がかえってきて、喧嘩の連鎖が起こる。

仕事で部下の失敗を怒り、怒られた部下が言い訳をする、その言い訳に対してまた怒る、部下はやる気がなくなり失敗を繰り返す連鎖が起こる。

戦争で国民が殺され、敵討ちで相手の国民を殺したら、報復でまた自分たちが殺される、そうやって戦争の連鎖が起こる。

でも。

そこでどちらかが原因を想像する力。

許す力を使うと。

夫は仕事で疲れているからしょうがないと許し、夜に肩をもんであげたら、夫から「いつもありがとう」と肩をもみかえされ、幸せの連鎖が起こる。

部下への自分の伝え方が悪かったかもしれないと許し、「私も手伝うからもう一度挑戦しよう!」と言ったら、部下が遅くまでがんばってくれて今まで見たことないいいものができた、という幸せの連鎖が起こる。

この死の悲しさ、この死の虚しさ、この死の尊さ。同じことを相手も感じる虚しさと向き合い、そして許し、相手が戦争をせざるおえない原因を想像し、それをできる形で支援すると話をする。降伏するのではなく支援する。そしたら・・・。

うーん。戦争は永遠のテーマだけど。どうなるかわからないけど。。同じ人なら、幸せの連鎖を起こす道はきっとあるはず。

 

原因を想像する力を使い、許していくことで、僕らは幸せな連鎖を起こせる。

 

それを愛の力とよんだりするのかもしれないね。

愛の力を使っていこうね。

 

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https://youtu.be/7OquSWt1f6w

僕の知り合いに只者じゃない大工さんがいて。その子供たちもやっぱり只者じゃなくてね。

小学生の子供に猟の罠を見回る役を与えているそうなんだけど。

「父ちゃんイノシシの足跡があった!」とその問題を発見する力だけじゃなくて。

なんでそこに足跡があったのか?どういう目的でどこから来たのか?もしかしたら畑や田圃を荒らさない悪くない獣かもしれないがどちらか?と考えさせたり。

足跡があるという1点ではなく、そこから広く想像し、察し、感じさせる問いかけをするんだって。

すると。

子供は子供なりに色々な原因の想像をして、答えるようになってきたって。

これすごい教育だよね!答えは1つじゃない。想像の数だけ答えがあって、そしてそれを考えれば考えるほど人はやさしくなれる。

子供もだけど大人にこそこんなワークショップは必要だね。

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